趣味を楽しむ空間を作る

 晴れの日も多くなり、やわらかな日差しが春のおとずれを告げる季節になってきましたね。
 新しい年度が始まるまであともう少しです。3月は多くの人が新しい環境への準備を始める時期でもあり、楽しい気持ちと、不安な気持ちが入り混じって、疲れを感じたり、体調を崩す方も多いのではないでしょうか。学校や仕事、そして家庭と、忙しいなかでもそれぞれを元気に充実した時間にしたいものです。前回のコラムでは「おうちでできるストレス発散方法」をご紹介しましたが、今回は明日を元気に過ごすための自分の基盤作りとして「趣味を楽しむ」ことをテーマに「趣味を楽しむ空間を作る」方法をご紹介したいと思います。


 趣味が与える効果についての研究は多数あります。趣味を持っている人は活動量が増えることから、筋骨格・神経回路網が強化され、自信を高め、仕事においても成果が上がる傾向にあります。また、自己のアイデンティティが豊富であればあるほど、ストレスへの耐性や回復力が高く、挫折を客観的にとらえて改善できるとされています。趣味と一口に言っても、その内容は人によって多岐に渡りますが、どのような趣味であっても、それぞれに良い効果が期待されるそうです。

●クリエイティブな趣味の場合

 クリエイティブな趣味の場合、趣味を楽しむ空間を作るのには、大げさなスペースは必要ありません。作成物が大型のものでなければ、2帖ほどのスペースがあれば十分です。
 集中できる空間が必要であれば、クローゼットや押し入れなどの収納場所に机を設置する方法が手軽でオススメです。また、リビングのテーブルなど、普段使う場所でリラックスして趣味を楽しむ場合は、移動式のワゴンなどに趣味の道具類を入れておくと便利です。

●身体を動かす趣味の場合

 身体を動かす趣味の場合は、実際に活動するのは家の外になることが多いため、必要な機材をいかに効率よく収納し、引き出せるかの仕組み作りが重要になります。キャンプ用品などの大型のものは外物置への収納が理想です。また、汚れやすいものは、居室を通さなくても良いように、玄関から洗面所までの動線上に収納場所を作るのが良いでしょう。汗をかくことも多いので、着替えも一緒に用意しておくと便利です。

●鑑賞する趣味の場合

 ゲームや映画鑑賞、読書など、画面や本を鑑賞する趣味の場合は、できるだけリラックスできる空間を目指すと良いでしょう。ゲームは緊張状態での決断力の向上につながる効果があるそうですが、緊張感のある場面が続くと肩こりやしびれなどに繋がることもあるため、長時間座っていても疲れないように、ソファーやクッションにこだわるなど、疲れが残らないような工夫が必要です。

 さて、今回は「趣味を楽しむ空間を作る」方法をご紹介しました。同じ趣味を持つ友人や家族と一緒に時間を共有したり、1人で好きなことに没頭したり、趣味の楽しみ方は人それぞれです。どのような趣味であっても、その人にとっては「楽しい」「元気になれる」効果を持った大切なツールです。その大切なツールで、意図的に誰かを傷つけたり、貶めたりすることがないよう、一定の配慮をもって、趣味を楽しめると素敵ですね。


 仕事や学校、家庭の問題、人それぞれに色々な悩みや思いはありますが、「それじゃあ、今日も1日お疲れ様でした。」そう言って、お互いを思いやって、優しい気持ちで一日を終えることができたら、それだけで花丸です。そして、そんな何気ないことができる人が、何よりも素敵だと思います。
 皆様が元気に、楽しくおうち時間を過ごせることを願っております。



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